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お礼がおそくなりました。
されど罪人は竜と踊る2 Ash to Wish ドラマCDの主観感想です。ネタバレしてます。長いです。
映像美を思い描ける迫力ある戦闘シーンが好みなノベルです。
せっかくのCDドラマ化ですが、
戦闘シーンのサウンド、効果音と音楽と、セリフでの状況説明が残念でした。
CVの、レメディウス役の杉山紀彰さん目当てで購入したのですが、
アムプーラ役遊佐浩二さん、イーギー役福山潤さんも出演されてて嬉しかった。
主人公のかたわれギギナ役の松風雅也さんがイメージぴったりだと思いました。
原作者の先生が収録に立ち会って声優さんに演技要望をなさったらしい。
配役にも先生のご意見が反映されているのか気になるところです。
物語は整理されててわかりやすくなってた。
けれど、モルディーンとドーチェッタと人喰い竜を描ききらないとは!EEEEE意味半減では?!
びっくり。この話の幹だと思ってた。
りんちれいぷなかまどうしのころしあいをはぶいてあった。
絶望エピソードが無くなってることに激しく絶望した。
杉山紀彰さんの息絶え絶えの苦鳴のあえぎが聴けないぢゃないーー!!
ズオ・ルーの頭が無い!?天才の脳が行方不明とは・・・面白い!伏線でしょうか。
スニーカー版を持ってるんだけどガガガ版で改稿したのかな。CDオリジナルなのかな。
意図がありありな設定に思えます。
プロローグ゙とエンディングがレメディウスとナリシアが心を通わすエピソードで、しっとりと綺麗。
主要人物観や、軽快でひねりあるノリの会話などは人気でしょうが、
原作への私の愛着は容赦なさと戦闘シーン。その愛着寄せてる部分がCDでは足らずに残念でした。
いっぽう満足もできました。
こよなく愛する絶対的絶望の話。を極めた人物レメディウス。を杉山さんが演じられて!
杉山紀彰さん演じるレメディウスについて感想。
レメディウスの人となりや声や口調についての記述がたいへん多く原作にある。
綺麗な発音。
静かに響きわたる声。
柔和で繊細で優しげ。
深い知性と教養と才能に満ちた高雅な品位。
知性ゆえに静かに狂ってる。
知性に満ちている静かな威圧感。
静かな激烈な叫び=世界の理不尽に立ち尽くす純粋な者の絶望の叫び。
魂を灼きつくす鬼火。
圧倒的な憎悪と悪意。
陰惨な禍々しさ。
世界に対する絶対的な否定を叫ぶ破壊の権化。
他すごく多数。
これらを多くはない登場場面で、同一人物として、見事に表現されていた。
巧い不協和音ってたいそう芸術的な音ですが、そんな感じ。
異質感が見事なセンスで調和されて美しい音となる。
哀切を常に絶妙に含んで、
願いはけして叶わないと知っているレメディウスの内面性が声に出ていた。
セリフではなく、声そのもので感覚的な表現をこなしてしまうってすごい。
マンガなどでいえば、
言葉の説明は無しに、顔や身体の表情の絵そのもので表現をこなす才覚でしょう。
エピローグのセリフがずっと耳に残る、感傷がずっと胸に残る、
聴き終わったあとずっといつまでも心地よく哀しい。
杉山さんがレメディウスを演じてくださって良かったです。
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